『恋は雨上がりのように』感想

あらすじ

陸上競技に打ち込んできたが、アキレス腱のけがで夢をあきらめざるを得なくなった高校2年生の橘あきら(小松菜奈)。放心状態でファミレスに入った彼女は、店長の近藤正己(大泉洋)から優しい言葉を掛けてもらったことがきっかけで、この店でアルバイトを始めることにする。バツイチ子持ちである上に28歳も年上だと知りながらも、彼女は近藤に心惹(ひ)かれていく。日増しに大きくなる思いを抑え切れなくなったあきらは、ついに近藤に自分の気持ちを伝えるが……。

とりあえず一番の感想は「原作って小松菜奈モデルにしてる?」ってほどのハマり役小松菜奈の画面映えがすごい)

 

 
原作は一巻を立ち読みしたくらいの知識だけど、あきらの少し謎で目つきの悪さから怒ってる?って勘違いされちゃう感じが、めっちゃ小松菜奈。。クールビューティー菜奈様。かっこいい。
 
そんで大泉洋の“THE よくいるおっさん” がとても絶妙
パートのおばちゃんから頼りない情けないって馬鹿にされて、バイトの女子高生からは臭そうって言われるバ先の店長。でも、個人的にはめっちゃいい店長よ…
 
お客さんに怒られてすぐに頭を下げる。
キッチンの子のミスも必要以上に責めない。当たらない。
アルバイトの子の怪我を心配して菓子折りを持っていく。
 
出来すぎだろ。
 
でもバツイチ独身45歳は世間的には残念なんかなあ。私は切実にこんな上司の元で働きたいけど。まあそれはともかく、店長役に大泉洋をキャスティングした人は敏腕です。
これが竹野内豊とかだと、絶対惚れるだろ。ってなって、ちょっと女子高生✖️おじさんが生々しくなる、、が大泉洋!!絶妙!いそう!(褒めてる)
 
基本的に歳の差恋愛って、見ていて複雑になっちゃうんだけど(特に相手が未成年だと)この作品のいいところは決して恋愛軸のお話ではないということ。
 
ずっと熱中していたものが突然消えた女子高生と 夢を諦めた中年男性。
どっちも時間が止まっていて、もう今更…って動けない二人が、また動き出すまでのお話。
店長があきらちゃんを元の居場所に戻してあげるのが素敵。
「ただの諦めだとしたら、立ち止まったままになってしまうんじゃないかな」
って言葉は店長が若い頃の自分自身に言いたい言葉でもあるんだろうな。
 
店長のあきらを見る目が、異性としてでも子供としてでもなく、ひとりの若い未来ある人間として尊重している感じが非常に良かった。だから最後まで気持ちよく見れたんだと思う。
 
あとはラストシーンの小松菜奈の演技も圧巻
きっとあきらは陸上のこととか、友人関係のこととか、心が弱っていたってのもあったかもしれないけど店長のことは一人の人間として本当に好きだったんだろう。。
 
「友達としてメールがしたい」
店長の立場を分かった上で、困らせたくないくらい好きなのが痛いほど伝わる表情
清々しさと切なさと感謝の気持ちが入り混じった涙に見惚れました。小松菜奈の顔面が強いです。
 
とにかくキャスティングと世界観が素晴らしい作品!
評価★★★★☆